ラベル 映画 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 映画 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2011年3月5日土曜日

ウォール・ストリート

ウォール・ストリート 
原題 Wall Street : Money Never Sleeps
1987年の名作 ウォール街 原題 Wall Street の続編にあたり、監督も引き続きオリバー・ストーンがメガホンを。

オリバー・ストーンといえば社会派映画の名監督で、私も大好きな監督の一人で、プラトーン〜エニイ・ギブン・サンデーくらいまではほぼ全作見てきました。しかし、ここ数年は切れ味が衰えてきたというイメージで、人気取り的な映画が増えていて、全く見る気が起こらなかったわけですが、今回はウォール街の続編ということで、見事に釣られていってきました。


結果は見事に期待はずれでございました。

おおまかな話の流れとしましては、熱い志を持った若い金融マンがのし上がって行くに連れて、マネーの欲望に飲み込まれて、そして断ち切るという前作の流れを継承されていて、これ自体は特に何も問題ないと思うのですが、
それに安っぽい恋愛や親子愛なんかを加えてしまったばっかりに、 なんぞこれ という仕上がりになっている次第です。特に結末がひどいです。


ストーン映画としては、たぶん近年の金融の暴走を辛辣に批判するような映画をぶつけてくるはずだと思っていたのですが、
全然お金の狂気といったことの異常さってのが伝わってこない。
ほとんどリーマンショックについて知らないならまだしも、今ではだれでも知っているような内容にたいしては、
薄っぺらいとしかいいようのない内容でした。


よかったところは、前作のファンであれば、やはりゴードン・ゲッコーさんの存在くらいで、すごいアガるシーンもあるわけですが、その少しあとにズコーっとなりわけなんですが。。


ストーンの映画ももう本格的にだめだなと思った一作でした。

2011年2月27日日曜日

ソーシャル・ネットワーク

Facebookの創始者でありCEOであるマーク・ザッカーバーグのFacebookを立ち上げるきっかけから、友人であり共同創始者であるエドゥアルド・サヴェリン、そしてウィンクルボス兄弟との訴訟までを描いた実話ベースの物語。

監督はセブン、ファイト・クラブ、ベンジャミン・バトンなどで知られるデビッド・フィンチャー。



実績のある監督+人の人生を描いた作品ということで、あまりハズレはなく、期待できるはずの作品だと思って見ましたが、まさにその通りでした。

Facebookは今はだれもが知るSNSですが、
それができあがるまでの過程ももちろん描かれていますが、この映画では主にザッカーバーグの人間ドラマを描いています。

特に焦点があてられていたと思われるのが、友人関係。

世界最大のソーシャル・ネットワークを作り、数億人のユーザーを獲得した人間は、その成功とは逆に友人を失い、冷たい判断を下さなければならないようになってしまいます。しかし、ザッカーバーグ自身は結果とは異なり悪人ではなく、変わった人間ではあるが非常にピュアである というところが映画としてとても面白い素材だったのではないでしょうか。

映画ではこの点にフォーカスを当てて、丹念に作りあげられており、非常に感情移入しやすくよい映画に仕上がっているといえます。

またこの映画のギークの描き方も、よくあるようなスーパーハッカー的なものや、オタク的な要素(見栄えや振る舞い)などを軽蔑するような過剰な演出はなく、非常に的確になされていて好感をもてました。


冒頭で、訴訟について書きましたが、これはネタばれではなく、これを知っている前提でないと、時系列に沿った話と訴訟話が途中からなんの説明もなく混在してくるため、逆に話が分かりにくいかと思いますので、事前知識としては必須だと思います。