2012年4月7日土曜日

Lean Startup Camp Tokyo Spring 2012に参加してきた

Lean Startup Camp Tokyo Spring 2012に参加してきた

リーン・スタートアップの著者のエリック・リースが来日ということで講演を聞いてきました。
日本で生まれたトヨタ生産方式が海外でスタートアップに適用されて日本に逆輸入という構図が面白く感じましたが、逆に日本では他にうまく活用できなかったことが問題な気がしました。特に日本ではトヨタ生産方式という「方式」や「手法」だけが一人歩きして、本質的なところがいつの間にか抜け落ちてしまっているように感じます。
その本質的なところをしっかりと捉えているのがエリック・リースで無駄をなくし、より科学的なアプローチでしっかりと仮設検証を行なうことで定性的な判断だけでなく、定量的に判断していくという考え方です。
リーン・スタートアップも注目されていますが、これもトヨタ生産方式の二の足を踏んで「手法」だけが一人歩きしなければいいなと思います。

またとても面白かったのがコクヨさんのリーン・スタートアップ的な開発事例でした。
ノートを使わない人に焦点をあて、その人達の痛みを解決するアイデアを少しづつ形にしていき商品にするという過程はまさにリーンスタートアップでした。

エリック・リースの基調講演
不確定なものを作るということは科学的な実験

Frederick Winslow Taylor:仕事を調査効率的にし、計画と予測によるマネージメント手法
→ これは現在では無理

pivot : 戦略をかえるがビジョンを変えない
これを速く回す
いつpivotするかが問題

計画を実行したやり方が悪いのではなく計画自体が間違っている

顧客はだれか?
製品そのものが無駄にならないようにする
人の時間を無駄にするのを止める

Build→Measure→Learnのループをできるだけ速く回す

The Toyota way
 長期的な考え方

The Lean Startup way
   people
   culture
   process
   Accountability のピラミッド。

数値の仮設をたて検証。pivotするかの判断する会議を予定に入れておく。
投資家は大きな数字がほしい。大きな数字には説明責任が必要
ここから脱出するには投資家を教育しないといけない。
小さな数字で今後どれだけ成長できるか説明する
生産性とはコードをたくさん書くことではなく、たくさん学ぶこと
チーム一体となって新しいやり方を考えないといけない
エンジニアは言われたとおりにやらずに考える。いいわけをなくさせる

コードを書く前にやること
 コンシェルジュMVP
  少数の顧客にコンシェルジュして気に入られてからつくる。
  マニュアルで手が回らなくなってきたら自動化する

BtoBでできるかは課題がある
 法人の中にもアーリーアダプターがいるので、ここでやらないといけない
 アーリーアダプターは何か問題があるわけでこれを誰よりも早く解決する

何をしたいか聞く→仮設をたてる

コードを減らすのが一番のコスト削減。コードは負債。
Featureも資産でなく負債。Featureは顧客の問題を最低限解決するもの。

ヘビーユーザーをどう増やしていくかが重要
 この人達が減ると危険。なぜ使っているのかよく知る必要がある

コクヨのCamiAppの事例
 ノートがなくなったらどうする?アナログでこの先大丈夫かという危機意識からスタートして、残業時間に勝手に集まって作った。
 全くノートを使わない人にヒアリングしてアイデアを出した。
 SHOT NOTEが先に出てしまったので方向修正した。
 SHOT NOTEを研究したところ、整理をもっと簡単にする必要があることに気づいた。
 整理をするために塗りつぶすだけの枠をつけた。
 ITの人だとソフトでやってしまいがちなことをアナログをうまく活用している。

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